責任と覚悟

 西部の地域研修で事業所に見学に行った。以前、私達で支援に入った事業所である。

久し振りにお会いした工場長は、笑顔で歓迎してくれた。工場長はこう言った。

「この頃は障害者に助けられ励まされているんですよ。」

正直言って驚いた。工場長がこんなことを言うなんて ((+_+))

家族、本人、工場長が、どろどろになった状態で支援に入った初日を思い出すと考えられない。

「ジョブコーチが工場長の考え方を変えたんですね。凄い、ジョブコーチは有益ですね。」

そんなことを言う人もいるが、それは違う。私達は何もしていない。

それでは何故?

 私は工場長が大きな責任に対する覚悟をしたからだと思う。

”障害者が自分で自立していけるための能力を開発していこうと思っている。様々な教育や工夫で、一般作業員に近い働きを可能にして、貴重な戦力として育成していくという取り組みである”

いつも話していた、多能工を目指す。これが現実として私達の目の前で繰り広げられている。

ラインで必要な作業、和綴じ、ミシンがけ、綿入れ。これらを、なんなくこなして、その上詰まっている作業の応援にまで気が回っている。凄い!の一言である。 !(^^)!

 「責任、それ自体が人を成長させる。責任の質と覚悟の量を掛け合わせた質量が人の価値を高める。」

とは、よく聞く言葉である。

それは、工場長のみに当てはまるのではなく、そこにいる障害をもっているみんなにも当てはまる。自分がすべき作業の責任、教えについていく覚悟、それらを身につけた彼らは、本当に誇らしげに輝いていた。

 \(~o~)/(み)

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