成長の芽

新年度と共に二人の特別支援学校の卒業生のジョブコーチ支援が始まった。
連日、現場に出向いての支援。
二人ともそれぞれの事業所で実習をした上での就職であっても、緊張感はとても強いモノであることは、その表情、態度から察するに余りある。
つい、この間まで、友達がいて、先生がいて、そして、家族がいて…。


「今日から社会人」と言って見たところで、すぐに気持ちを切り替えることなどできるわけがない。
初めての職業生活。学生から社会人へとどのように気持ちや行動を切り替えていけるか?
それは、家族も同じ事。
いや、本人以上に家族の不安は大きいことと思う。
「学校とは違いますから、事業所にすぐに様子を見に行くことはできませんから」
3月、支援前に家庭訪問に出向き、それぞれのご家族に同じように伝えた。
「はい、わかります」
そう言ってくださったが、「全てが不安です」と言っていたお母さんの気持ちも、また、本音だと。
今日で一週間。気力、体力ともに、疲労困憊?
「働くことは、大変だよね」
そう声をかけたりしながらも、一生懸命に仕事に向かう姿は、とても愛おしく思う。
二人とも、色々な不安と戦いながら、それでも、頑張ろうとしている。
今、正に成長する時なんだと。
成長の芽を摘み取る事だけはしてはならないと思う。
まだまだ、支援は始まったばかりだが、3ヶ月、4ヶ月先のフェイドアウトのイメージをどうやって作り上げられるか?
長い職業生活のスタートの中で、この数ヶ月の持つ意味は…?
ジョブコーチとして関わる責任は重い。

タイトルとURLをコピーしました